ラムネ最強?は本当か

doublemさんの「ラムネ最強?(ヨタ話)」で紹介されていた,
化学や運動生理学は完全に専門外なのでよくわかんないのですが,素人ゆえに,レポートを読んでもよく理解できない点がありました.

被験者は、早稲田大学自転車部に所属する男子部員7名であった。被験者は重曹服用の無し、有りをそれぞれ1試行ずつ、計2試行行った。測定には3本ローラー台と各自のロードレーサーを使用し、使用ギヤは事前に選んでもらい、2試行とも同ギヤで行った。

  • 疑問1)こういうのって,運動生理学の世界だと 2試行で十分なんですかね?

運動中の総CO2排出量についても重曹試行の方が統計的に有意ではなかったものの、多く排出される傾向にあった。また、ラップタイムの向上の大きかった1500〜2000m区間のCO2排出量は有意に増加した。

  • 疑問2)CO2排出量測定でなぜ運動能力向上を評価できるの?(私は CO2排出量測定と運動出力との相関についての知見を持っていないので)
  • 疑問3)重曹(NaHCO3)は酸と反応してCO2を発生するから,単に胃酸と反応して呼気にCO2が逆流してきただけってことはないの?

疑問1)については特に人間はバラつきそうだから,ちゃんと複数回とって分散を評価しないと駄目なんじゃないの?って話.まぁ卒論ですから,いっか.(爆)
疑問2)については,「乳酸が発生したら血液中に流されて CO2と尿酸として排出される.これがワークしている間はパフォーマンスを発揮できるが,現実はこの排出が追いつかなくなり ,結果として CO2と尿酸への変換量は頭打ちになる.」という前提があって,「重曹ドーピングにより変換キャパシティが上ればより多くの乳酸を CO2と尿酸に変換できるようになるはずなので,結果として多くの CO2が排出される(これは,呼気として対外に排出される)ようになってるはず.」という理解でよいのでしょうかね??(頭が悪くてすみません)
疑問3)については,ホントによくわからないのです.パフォーマンスを出すところでは呼吸も荒くなるのでより胃袋からの CO2も出やすい(ので有意差につながった)のかもしれない.パフォーマンスの向上したってのも,試行数が少ないのでホントに向上したか評価できないですし.
思うに,重曹ドーピングの効果を確認するには,「(A) 重曹により,身体は想定した乳酸処理増大効果を得る」「(B)重曹引用時は確かにパフォーマンスが向上する」という 2段階の確認が必要なんだと思います.そのためには,まず(A)の確認としては呼気CO2量の測定では不十分で,血中 CO2濃度および運動前後の尿酸濃度比較が必要なのではないでしょうか.それ(重曹が想定した体内作用を確かに行っていること)を確認した上で,そして(B)のパフォーマンス測定を実施して作用とパフォーマンス向上の因果関係の確認を行うことが必要でしょう.

それで,仮に重曹にドーピング効果があったこととして,ラムネが補給飲料として最適かは微妙?? 口でシュワシュワになってるってことは,口内にクエン酸と唾液と重曹が反応して クエン酸ナトリウムと CO2に分解されているわけです.この状態で摂取しても,血中の予備アルカリを補強する効果が得られるのかは調査が必要だと思われます.
そこで,ラムネ菓子を作る要領でタブレットにしちゃって,アミノバイタルタブレット代わりに食べちゃうのが良いのではないのでしょうか.というか,クエン酸サプリメント錠剤なんて,ほぼ似たような成分と製法をしているんじゃないかと思います.(笑