リフォーム前提で中古戸建て住宅を購入して新築気分でござる・・・の巻

アジェンダ

  • はじめに:なぜ中古戸建て+リフォームを選択するに至ったか
  • 明るいリフォーム計画
    • 要求仕様定義と概算見積もり
    • 業者選定・概算見積もり
    • リフォーム方針決定
    • 要望リストの作成・共有:Googleドキュメントの活用
  • 工事実施
    • 施主として意識しておきたいこと
    • 壁塗りを自分でやってみた
  • 「ビフォー」「アフター」
  • さいごに

はじめに:なぜ中古戸建て+リフォームを選択するに至ったか

住宅を探し始めたのは借家の契約更新を済ませた 1年前.次の更新までには家を買いたいなと思ってからで.自転車を室内保管したいサイクリスト 兼 完全無欠の田舎者としては,家の広さ・土地の広さを重視したい.さらに,立地や家の造りはトリッキーでなく真っ当な物件にしたい.そんな希望条件を満たす新築物件を都内で探そうとすると,注文建築にするしろ 建売物件にするにしろ 予算的に困難でした.東京の不動産価格は高いよ・・・いったい誰が買えるんだ・・・(泣)
住宅の相場感はそんな状況だとわかったので,また焦って買うような買い物でもないことから,気長に長期計画で(一年間くらい)ずっと物件を探し続けていました(最悪2年くらい探すのも覚悟してた).そうするとひょんなはずみで都内某所に中古戸建て物件の掘り出し物をハケーン.築年数こそ 20年超と結構古いですが,軽量鉄骨造の基礎も躯体もしっかりしてるし内装状態も綺麗.立地もなかなかです.さくっと契約してしまいました.
価格は近辺相場と比べても格安だったため(競売物件でした),予算的にかなり余裕が発生.あまった予算を活用してリフォーム工事を実施して,新築”気分”のマイホームをゲットすることにしたというわけです.

(記事本編は「続きを読む」から)

明るいリフォーム計画

要求仕様定義と概算見積もり

何をするにせよ計画は大事.不動産会社(地元系)に紹介してもらった数社に見積りをだしつつ,並行(多少先行)して自分たちでリフォーム計画を立てました.
計画でまず決めるべきは「優先順位」と「歯止め基準」.リフォームはやれるだけやりたくなってしまうものですが,そういうわけにもいきません。あらかじめやりたいことの優先順位を決めた上で,何らかの歯止めを設けないとキリがないわけです.たとえば一番簡単でよくやる方法は,最初に予算上限を決定して(ローン上限枠があるのでこれは明確),業者にも「これ以上はびた一文出せない」という上限ラインを先に伝えてしまうこと.業者さんはその金額内で工夫して提案をしてくれるはずです.また,リフォーム対象にする部屋を決めてしまうのも定石(大事なのはリフォームしない部屋を決めること).あまり使わない部屋まで施工して平米あたり予算を薄くするより,よく使う部屋に集中投資したほうが効果が高いはずだからです.
上記を鑑みて,我が屋の方針を以下のように設定しました.

  • 普段の生活でよく使うところを優先してリフォームし,その他の部屋は積極的に既存設備を利活用して節約
  • 第一優先は 2FリビングとDKをぶち抜いての LDK 1部屋化&キッチン設備の最新化
  • 第二優先は 1F主寝室のリフレッシュ
  • 第三優先は 踏み板が狭くて少々危険な階段をつくり直し
  • 来客から観られる玄関ホール・廊下は,コストパフォーマンスの高いクロス交換等だけで見た目重視のリフレッシュ
  • 予算に余裕があれば,洗面所やトイレを出来る範囲で対応
  • 風呂場の水回りは状態が良いのでクリーニングのみ
  • 状態の良い和室と防音室,急いで使う予定のない 1Fの洋間 2部屋は今回は「リフォームしない部屋」とした

Point.1: 計画.歯止め条件・工事優先度を明確にして効果的なリフォームを心がける
Point.2: 我が家の場合は,もとの状態が良かったので,よく使う部屋に集中投資する計画にした

業者選定・概算見積もり

リフォームでやりたいことと大方針が決まったので,これを資料化して不動産屋さん紹介のリフォーム業者さん数社に提示,相見積りを前提に概算見積りを出してもらいました.
少しでも見積り精度を上げるために,業者さんには見積り前に現地下見を依頼しておきました.大工仕事は現物合わせな仕事&材料費より人件費(人工)が支配的.だから現地を見て具体的作業内容をイメージしてもらった方が見積り精度が上がるそうです.
各社見積り書を横並びで比較しやすいように,見積り書フォーマットは記載項目レベルで統一しました.書面をあわせる必要は無いので各社お任せなのですが,書面に記述してもらう項目を合わせないと比べられないですよね.うちの場合は,本命な業者さんに先行して見積りをもらって,それを元に(値段とかの数字を消しこんで)雛形を作りました.見積りには下記を意識してもらいました.

  • 部屋毎に小計を記載してもらう(予算超過時に,諦らめる部屋を決めて予算調整しやすい)
  • 見積り項目には,材料費と人件費(人工)とを別項目に分けて記載してもらう(材料のグレード調整,簡単な工事は自分でやるなど,予算調整しやすい)

お願いした相見積り会社は,地元系工務店 A(大工さん),リフォーム屋さん B(クロス屋さん),リフォーム屋さん C(プロデュース屋さん).提示された見積り金額の総額はほぼ横並びでしたが,同じ項目でも施工方法や細かい内容は違いました.合計金額は横並びでも項目ごとに見ると金額の高い安いはバラバラです.自社の作業者でできる作業は人工単価が安く,外部発注する作業は単価が高くなるからだったり,理由があります.各項目について,実施される具体的作業内容と施工範囲になるかしっかり説明してもらいました.
もちろん見積書の説明がいい加減な業者さんは,金額以前の問題なので切り捨て御免.
見積り書がしっかりしていたこと,我が家の工事の場合は,内容が大工さん造作対応が重要になりそうだったことから,自社で注文建築もやれる地元系工務店 Aに決定しました.見積り依頼から業者選定まで,なんだかんだで3週間くらいかかったかな.

Point.3: 見積りは記述項目をなるべく合わせておいたほうが比較しやすい
Point.4: 項目名は同じでも各社で内容は結構違うので,しっかり説明をうけること

リフォーム方針決定

業者選定が終わったので A社さんと具体的に施工内容詳細を詰めていきます.現地で確認しながら数回の打合せ.

  • 躯体・構造体について
    • 外壁と屋根の状態を再確認結果が良好だったので今回は補修せず(次回点検に持ち越し).
    • 躯体の状態が非常に良く,基礎もしっかりしているので,構造体補修も必要なし.これから50年は楽勝で住めるだろうとのこと.
  • メインイベントの LDKとキッチンについて
    • 10畳強のリビングと 10畳強のダイニングキッチンをぶち抜いて,22.5畳の LDK化を実施.
    • LDKの床は,既設の絨毯床を撤去して檜の無垢材でフローリング工事をする.無垢材大好き.
    • 既設の L型キッチン設備は撤去,最新システムキッチン導入&カウンターキッチン化.
    • LDKの内壁は石灰クリーム(DIY系 漆喰素材)で塗り壁仕上げ.自分で左官作業して人工を節約します.
  • 寝室について
    • 寝室の絨毯床は汚いので剥がしてフローリング化(合板)
    • 内壁はクロス張替えを実施
  • 階段について
    • 踏み板の幅が狭く危険だった階段は撤去して作り直し
    • 合わせて階段下の納戸は作り直し
  • その他
    • リフォーム対象から外した洋間と和室を除き,玄関・廊下・洗面・トイレの壁クロス張替えを実施.
    • LDK以外のフローリングは床鳴り皆無で状態も綺麗だったので手をつけずそのまま.洗面・トイレの床クロスのみ交換.
  • トイレの便器は状態が良かったので,ウォッシュレット便座のみ交換.

詳細な施工条件が詰まったので,金額を確定し,着工という運びになりました.
リフォームはとにかく水回りが一番お金がかかります.今回も LDKのシステムキッチン周りが予算的に一番かかりました.とにかくキッチンはやりたいことを全部やっておく方針だったので,大工さんの工事の工夫でかなり節約できましたけど,ほぼ希望通りにやりきった感じ.
水回りといえば,お風呂のリフォームも費用がかかります.たまたま 2〜3年前にお風呂が壊れて水回り補修したそうで,リフォーム不要な状態で助かりました.ここまでやることになっていたら予算オーバーだったかも.水回りリフォームは住宅機能の中核だけにサボるわけにはいかないので,ここの実費用を早く見極めないとリフォーム総額のブレが致命的になりますね.
構造体さえしっかりしていれば,クロスの交換だけでも新築気分になれます.床のフローリングも細かい傷程度ならば張替えせずとも補修だけでかなり綺麗になります.なるべく既存設備を活用しつつ,根本的にやらなければいけないところはしっかりお金をかけて工事するという方針にしました.

Point.5: 既存設備の利活用を見極めしつつ現地を見ながら詳細を詰める
Point.6: サボれない屋根・外壁・構造体の補修レベルがリフォーム予算に効く
Point.7: サボれない水回りのリフォーム予算がリフォーム予算に効く

Googleドキュメントで要望リストを作成・共有

打合せでかなり細かいところまで話し合ったので,言った言わないのトラブルを避けるためリフォーム要望項目一覧表を作成して共有しました.ついでに,一覧表の縦軸には要望項目を並べ,横軸に「工事する/しない」「工事進捗状態」を並べて.工事の実施状況が分かるようにしてみました.(実施状況管理は当然,自分でやるのです)
要望項目一覧表は Googleドキュメントで作成してみました.業者さんにも閲覧許可設定して情報共有.前節のリフォーム方針についてもドキュメント化して同様に共有しておきます.口頭で伝えた要望も,後追いでリストに追加して業者さんにご連絡.自分の備忘録にもなってなかなか便利でした.この一覧表は奥さんとも共有設定して,家族内での意識合わせにも活用しました.
一覧表だけでなく,キッチン設備配置のラフスケッチや電気配線図(コンセントの希望位置とか)など細かい説明資料の作成も,Googleドキュメントで作成して業者さんと共有.Googleドキュメントだと Webブラウザさえ入ってれば閲覧できますし,大工さん PCのオフィスソフトを気にしなくて良いのでお気楽です.

Point.8: リフォーム工事のやりとりは書面で記録しておくほうが良い
Point.9: Googleドキュメント超便利!

工事実施

意識しておきたいこと

最初にきちんとマイルストーンを伝えてスケジュールを確認しておくことが大事です(契約納期,途中のイベント,デッドライン(例えば引越し日)).
商慣習的にそんなものらしい&多忙すぎて慢性的リソース不足な業界だからと思うのですが,まず 100%遅れますw きちんと要望を伝えるべきところは伝えておけば「スケジュールが計画通りに行ってないみたいだけど,これからどのように進められるご予定ですか?」と主導権を持ってお話できるわけです.スケジュール確認は,スケジュール遵守のためというよりも,お互いに困らないように都合を調整するツールとして活用するのがベターだと思います.目先の工事スケジュール遵守を優先するなら,恐怖政治でバリバリ文句を言って守らせれば良いわけですが,大事な家の工事ですしメンテ面で大工さんとは長い付き合いになるしで,仲が悪くなってヘタな仕事をされるのは避けたいところ.良い家を作るという共通の目的のために,今の状況で何がベターかというポジションでコミュニケーションを持つと良いようです.(スケジュール確認しながらやったほうがお互い得だよね,という共通意識を持ってもらえればベスト・・・なのですが,そこまではなかなか難しかった.)
いろんな人の話を聞いたり,これまでの大工さんとのお付き合いの経験からは,”最悪,住みながら施工すればいいや”というおおらかな気持ちが重要.短気は損気です.
そんな意識で業者さんを選ぶのが大事.

Point.10:大工工事はスケジュール遅れます.絶対に.
Point.11:大工の人柄はチョー大事.人付き合いがチョー大事.

たまにでも工事現場は見にいったほうが良いようです.ちゃんと見てるぞというポーズだけでも緊張感を持って仕事してもらえるとのこと.
現場を見て,これってどうなってるの?と思ったことはどんどん大工さんに質問しました.疑問じゃなくても,大工さんの技術に感心したり興味を持ったときは,素直に感想をお伝えしました.質問が大工さんの技術的拘りポイントにヒットしてるとやはり嬉しいみたいです.
大工さんとお話してみると,工事内容的に 1つでも大工さんの腕の見せ所要素が盛り込まれてるとモチベーション上がって嬉しいみたい.確かに腕利きの大工さんの仕事品質は素晴らしく,現場でのちょっとした要望には工数内で融通効かせて対応してくれたり.デマルコ先生も言ってました.「モチベーションこそがプロジェクト成功の秘訣」.
このあたり,ソフトウェア開発の請負契約と全く一緒ですねww

このような大工さんとの人付き合いが苦手ならば,大手ハウスメーカー系のリフォームが良いと思います.パッケージ商品としてリフォーム工事を扱っているので,施工内容も明朗会計で,スケジュールもきっちり守られると思います.一方で管理稼働や安全係数が厚めに乗るため価格は若干割高になり,細かい融通も効かないと思いますので,契約時の工事内容確認の重要性は上がりますね.

Point.12:時間の許す限り現場の様子を見るべき
Point.13:大工さんとの人付き合いがモチベーションに繋がる・・・かも!?

壁塗りを自分でやってみた

LDK 22.5畳のうち LD部分 17.5畳を漆喰系素材で塗壁にしてみることにしました.使った素材は田中石灰工業の「タナクリーム」.柔らかい石灰クリーム素材で素人でも塗りやすく,乾けば漆喰と同じ組成になる便利な製品です.左官屋仕事はチョー大変で,3日間,のべ 12人日の稼働を投入してなんとか完了.ちなみにプロの左官屋さんに頼むと 2人日.生産性はなんと 6倍!! もちろんプロに頼めば仕上がりは間違いないでしょうが,自分で施工するのも良い思い出になって楽しいと思います.物より思い出,プライスレス.

初日は,まず半日かけてビニールとマスキングテープで養生.この養生の出来で壁塗りの仕上がりの 90%が決まる・・・とは職人さんのお話.壁板の継ぎ目や段差のある箇所には漏れなくファイバーテープを貼って平らにすべし.窓枠などのマスキングはしっかり丁寧に.続いてしっかりと下地塗り.タナクリームを薄めに塗ってクロスのデコボコをなくしていく.擦り込むイメージでしっかりと塗る.

「タナクリーム 一日仕上げ」はビニールクロスの上から直接塗って下地不要とのことですが,下地塗りはやった方が間違いなく綺麗に仕上がります.クロスの上から塗るより,下地塗りから塗るほうが模様が綺麗に乗ります.また,漆喰の塗壁は塗ってから数日すると壁板から黄色いアクが出てくるケースが多いです(特に石膏ボードや木材ボードに直接塗った部分).そのため,まず下地塗りでアクを出してから,仕上げ塗りでそのアクを覆い隠す・・・という形をとった方が美しく仕上がります.
下地塗りから 1週間ほど置いて,2日間かけて仕上げ塗り.仕上げ塗りはコテ跡を残す感じでフリーダムに塗る.下地塗りは地味でつまんないけど,仕上げ塗りは超楽しい.奥さんがすごい綺麗にやってくれました.

施工時の注意点は漆喰のお肌への攻撃力の高さです.漆喰=石灰=超アルカリ性.直接触れて放っておくと手がボロボロになります.軍手するだけでもだいぶ違います.
また,コテはちょっと高いけどプラスチック製の方をオススメ.初心者でも使いやすいし,サビにくいです.
タナクリーム自体は真っ白だけど,染料を少し混ぜて色をつけることも出来るとのこと.たとえば,少し黄色くして京壁みたいにすることも可能.クリームっぽい赤みをつけて南仏ニースな感じにしたりとかも可能です.
費用面ですが,タナクリーム仕上げは DIYした場合は費用はクロス仕上げするのと同等か若干安い程度でした(DIYなら左官屋の人工がかからないので).但し上記のように結構な手間は必要なので要注意.

Point.14:自分で DIYするのは,現金の節約にはなりますが 自分の稼働コストを含めると節約にはならない
Point.15:節約を目的にせず,人生の一大事に良い記念を残すというくらいの気持ちでやると楽しめます
Point.16:タナクリームの壁塗りは DIY難易度としては調度良いかもしれません

施工中に発生したその他もろもろ

  • 大工さんの人工の中で,細かい問題や要望に臨機応変に対応してくれて助かりました.例えば表札の取り付けやブロックポストの取り付けなど.
  • 積水ハウスの軽量鉄骨造の場合 2F床下スペースがそれほど大きくないため,カウンターキッチンの床下排水の取り回しに苦慮.大工さんが頑張って目立たないよう処理してくれた.リフォーム工事は詳細設計はあまり意味がなくて,だいたい設計して現物に合わせこむ大工のウデがキモ.
  • フレッツTVの施工をしてみると,既設の屋内同軸ケーブル配線が古くてデジタル信号の導通に耐えられないことが判明.これも大工さんがなんとか対応.
  • いろんなエアコンの穴塞ぎが意外に多くて,これも大工さんがその場で対応.
  • 既設の扉の立て付け調整や傷んだ既設家具の修理等も,大工さんが人工の隙間で直してくれました.

「ビフォー」「アフター」

エクステリア
  • 2Fお勝手口への外階段を防犯上の観点から撤去(お勝手もふさいだ)しただけで,基本そのまま.
  • ケルヒャーの高圧洗浄機&デッキブラシで自分で手の届く範囲だけ洗いました.
  • 表札とブロックポストは大工さんがサービスで交換作業してくれて助かった.

before

after

玄関ホール
  • 老朽化していた壁のクロスを張替え.もともと状態がよかったからかこれだけで新築同様の見栄えに変身.
  • 電灯スイッチも新品に交換して頂けた.

before
after

階段
  • 以前は積水ハウスの階段ユニットが上手くはまらなかったからか,特にラスト三段が足先しか乗らないような,割と危ない踏み板幅になっていた.
  • 一旦階段を撤去し,大工さんに踏み板取り回しを工夫して施工頂けたおかげで,格段に登りやすい踏み板になった.
  • 階段下の納戸スペースもリフレッシュ(まだ出来上がってないですが).

before

after

1F 主寝室
  • 直貼りカーペットを撤去してフローリングに変更.壁クロスを張り替え.
  • もともと造りつけられていた建具のグレードは高かったのでこれだけで新築気分に.ダウンライトは既設をそのまま.
  • クローゼット,W-inクローゼットは綺麗なのでそのまま活用.

before

after

1F 洋間

使用頻度は高くないので今回はリフォームせず.書斎や物置として使う予定です.壁紙がめくれてたところだけ,ついでで貼り直しだけしてもらいました

1F 防音室
  • とても綺麗だったので,基本リフォームせずにそのまま自転車ガレージとして利用
  • 古いエアコンの撤去だけしてもらいました
  • ローラー練習用に新しいエアコンとサーキュレーターを買ってほしいなぁ(願望)

1F・2Fトイレ
  • 1Fトイレ,2Fトイレ共に,綺麗だった便器は流用してウォッシュレット便座だけ新品に交換.
  • 壁クロスを張り替えて,2Fは床CFを張り替え

トイレの写真はさすがに勘弁(笑)

2F 階段ホール
  • 壁クロスの張替えを実施
  • その他は基本的にそのまま.
  • 古ぼけていた和室入り口の扉は,クロスの余りで綺麗に直してもらいました.

before

after

2F LDK
  • リビングとダイニングキッチンをぶち抜いて 22.5畳の LDK・対面キッチン化.
  • システムキッチンはサンウェーブ リシェルを導入.
  • キッチン収納は大工さんがワンオフで造作.サンウェーブ リシェルの戸棚ユニット,元から付いていた吊戸棚などを活用しつつ大工さんが収納戸棚を製作.
  • LDKの壁はタナクリームを使って DIYで漆喰塗り.

before

after

2F 洗面室
  • 壁クロス&床CFを張替え
  • 洗濯機用水道の蛇口が古すぎてワンタッチコネクタが取り付けられなかったので,新品蛇口に交換
  • ところで,元から洗濯機コーナーにお湯蛇口が付いてたのだけど,何に使うの?(笑)

before

after

2F 風呂
  • とても綺麗だったので今回はそのまま

2F 和室
  • とても綺麗だったので今回はそのまま

おわりに

実はリフォーム工事がまだ全て完了してなくて,住みながら細かい作業が進行中でそれはそれで楽しんで大工さんとお付き合いしている最中なんですが,このブログエントリとしては一旦まとめようと思います.

結局リフォームってお得なの?

一般的には「ケースバイケース」としか言えないですが,我家の場合は成功のケースだったと思います.同条件の物件と比較すると相当に割安にゲットできてるはずです.一般的には,同条件の新築物件の 7割予算に収まれば成功と見るべきだということでした.
一般的には中古住宅+リフォームのコストパフォーマンスは高いと言われています.但しこれには前提があって,家の基礎や躯体がしっかりしているかどうかがポイント・・・みたいです.ここが傷んでいれば大掛かりな補強工事が必要になって費用がかさむし,手を抜いてやろうとすると結局 家の寿命が問題になる・・・というリスクがありえます.最悪の場合ですけどね.内装なんかは意外にどうとでもなるものです.
我が家の場合,躯体が直方体のオーソドックスな構造体でかつコストダウンしていない昔の軽量鉄骨造で構造的にオーバースペックな頑丈さだったこと,土地も整地区画で地盤もしっかりしていることから,全予算を内装工事に集中できたことが大きいです.確かにリフォーム工事中の壁抜きや屋根裏調査の際に構造体を見た限りでは鉄骨部材も太く,接合ラグも重量鉄骨ビルのラグと同等になってました.ここまで頑丈ならば何をやっても大丈夫で弄りがいがあるとは大工さんの弁.
ちなみに同じ軽量鉄骨造でも,近年の家は構造体が複雑で後から手を入れるのが技術的に難しく,またコスト技術の向上から部材強度もギリギリに設計されており,大規模リフォームの難度も上がっているとのこと.逆に木造建築でもオーソドックスな構造でしっかり作られていれば躯体は長持ちするためリフォーム工事もやりやすいとか.
中古戸建てを購入するときはチラシの額面だけで判断せずに,自分の持っている全てのコネ(例えば不動産関係の知人だったり,もしかしたらお金を払って不動産鑑定士の方に見てもらうのもアリ)も活用しつつ,自分の想定する今後の居住年数に耐えられる状態の物件か・・・を見極める必要があると思います.

DIYすればコストを節約できる?

DIYによって人件費を節約することは可能です.ただし,素人仕事ではプロがやるよりも時間も手間もかかりますので大変な作業なのは事実.節約というよりも,住宅購入という一大イベントを積極的に楽しむため,と位置づけたほうが良いでしょう.また,全体としてのリフォーム工数に染み出さないよう,どこをDIYするのが現実的かをリフォーム業者さんとしっかり話しあうことが重要だと思います.

リフォームで新築同様になる?

内装は新築同様になります.フローリングや壁紙などはお金をかけただけ綺麗になります.
水回りは運がよければそのまま使い回せますが,築年数の多いものは基本的にやり直しになるはずです.リフォーム予算的に最もお金がかかるのは水回り工事になると思います.最近はユニットバスやシステムキッチンで施工するはずですので,リフォームしてしまえば当然新築同様になります.
躯体や基礎はリフォームでは限界がありますので,繰り返しになりますが,中古住宅を購入するときは外見ではわからないこの部分をしっかり見極める努力をするべきです.

リフォームは楽しかった?

やってる最中は面倒なことも多くて大変でしたが,結果としてはリフォームは楽しかったですし,やって良かったです.長く住める家を新築するのは予算的に難しかったので,長く住める家を中古で買って手直しして長く住む・・・のは,経済的に苦しい僕ら団塊ジュニア世代には現実的な選択肢だと思います.
なにより,TVのリフォーム番組の気分を自分で味わえるのも楽しいですし,TV番組の嘘っぱちさ(TV的演出)を自ら体験できるのも勉強になりますよ.次はもうないと思いますが,また家を買うことがあれば中古住宅で良い物件を探すかもしれません(笑).