ローディーな自転車通勤スタイルについてまとめてみた 2016版


前回のまとめから 5年が経過しました。転勤したりとか舞い戻ったりとか、通勤装備が若干変わったり変わらなかったりとかしているので、ここらで情報を現行化しておきます。
(詳細は「続きを読む」から)

自転車通勤ルート

  • 東京郊外⇔武蔵野の 片道 35km程度。
  • レーニングを兼ねて、都道尾根幹線を中心としたアップダウンコースを選択
  • 乗車時間は片道 70分くらい。加えて着替え時間(15分程度)を考慮しています
  • 【徒然】
    • 普段運動していない人が自転車通勤を始める場合、片道 30分以内が目安かと思います(経験則)
    • エイヤで距離に換算すると、ママチャリ 5km以内/クロスバイク 10km以内くらいでしょうか
    • 自転車に乗り慣れた人でも、片道 1時間を越えると日常習慣化は難しいです
    • 通勤ルートを選ぶときは、地図上の見た目の距離よりも、安心かつ安全に走りやすいルートを重視したほうがよいです。
    • 狭くて見通しの悪い道路よりも、交通量が多少多くても路肩や歩道に余裕がある道路(自動車・自転車・歩行者が区分けされている)を選ぶのがよいでしょう。
    • 歩行者最優先! 生活道路は避けけたり再徐行。特に夜間や夕方には要注意
    • とりあえず最初は実際にいろんなルートを走ってみて,のんびり定番コースを決めていけばよいと思うよ
    • 天気が良ければ景色のよい公園に寄り道したり、自転車通勤には心の余裕が必要デス

自転車通勤頻度

  • 春〜秋オンシーズンは可能な限り自転車通勤*1
  • 冬のオフシーズンは,無理の無い範囲での自転車通勤
  • 雨が降ったら(降りそうだったら)迷わず電車通勤。降水確率 40%が私の目安。
  • 【徒然】
    • 毎日ジテツーする必要は全くなくて、例えば「週1日だけジテツーしてみよう」的ノリで十分だと思います
    • 最寄り駅までのママチャリ通勤を、たまには一駅先までママチャリに乗ってみよう、もアリ。
    • 自転車通勤が性に合っていれば(楽しくなって)自然と頻度と距離が伸びていくと思う
    • 冬場は体力が落ちるので、疲労を感じたらサクッとジテツーはお休みしています。
    • 雨の日も自転車通勤しないことにしています。交通安全リスクは増えるし、なにより冬の雨は確実に風邪をひける。
    • 雨のライドの後片付け、メンドクサイ。
    • 通勤はあくまで通勤、ずっと続けることなので、無理はしないことにしてる。

使用自転車


  • 【徒然】
  • 視界確保、自分の存在アピールに、十分な照度をもつ前照灯はとても大事です
    • 最近の USB充電式 LEDフロントライトは 明るくて電池も持つので素晴らしいですね
    • 以前は FENIXの乾電池式高輝度LED LD20を使っていましたが、DOSUN SF300の明るさ&寿命に負けて乗り換えました。
    • うっかり充電忘れ対策に、サブ照明として CATEYEの単三電池式LEDライトも装備しています。明るさそこそこ長寿命。コンビニで電池調達可能なのが心強い
  • リア反射板でもよいですが、夜間少しでも目立ちたいので LEDリアライトを付けています。
    • SL-LD200-Rは、ソーラー充電コンデンサ、照度&振動センサーでの自動的ON/OFF機能で、電源から店頭まで完全メンテフリーでお気に入りです。
  • ライトの色は「前照灯が白色/尾灯が赤色」を絶対に守ること.特に安価だからと前照灯に赤色LEDを使うのは非常に危険*2


通勤装束

  • サイクルジャージ&レーパン&ヘルメット
  • 自転車用リュック=ドイターの(RACE X AIR)。
    • メッセンジャーバックは荷重の偏りが肩凝り腰痛の原因となりがちで お勧めしない。やはりリュックがお勧めで、肩掛けを前で留められるタイプが安定して使いやすい
    • 汗かきさんのリュックとしては、背中が物理的に接触しない仕組みを備えた製品がお勧め。
    • 背中にどんなに強力な防水加工パッドが入っていても、直接触れると防水加工を突破して内部に浸透します
    • だからドイターの背面メッシュなモデルがお気に入りです。RACE-Xはショルダーもメッシュで汗に強いのが素晴らしい。
    • リュックが汗臭くなる前に定期的に丸洗いすべし(だから高級品よりも、洗濯しても惜しくない低価格製品が好み)
  • 【徒然】
    • 最初はユニクロのスポーツウェアだったが,汗対策や機能性・快適性で結局サイクルウェアに落ち着いた
      • ちょっとした苦痛の積み重ねが自転車通勤の苦痛につながるので、予算が潤沢&環境が許すならば最初からサイクルウェア導入をお勧め
      • 予算が厳しければ、まずは手持ちのスポーツウェアで始めるのがいいと思います。必要を感じてから徐々に買い揃えるので十分
    • ボトムウェアにジーンズは避けるべき。汗で張り付いて動きにくいし、デニムがすれてお尻や股に速攻で穴が開きます
    • 冬用サイクルウェアまで準備できればベスト。最近のウェアは高機能で寒さがあまり気にならなく、5分も走れば暑くなる。
    • ヘルメットは絶対に買いましょう。交通事故はどんなに気を付けても他責で起こります
    • 自転車通勤は激しく汗をかく前提で準備しておくべき
      • 会社で仕事服に着替えたら,サイクルジャージを洗面所で軽く洗って干してます.速乾素材なので帰宅時刻までには乾く
      • 特にサイクルジャージやスポーツウェアの化学繊維は,汗が乾いたときの匂いがキツい


携行品

  • パンク修理セット(予備チューブ2本,CO2ボンベ2本,タイヤレバー)
    • 携帯空気ポンプよりも CO2ボンベの方が断然楽で速い.ただし失敗すると後が無いので予備ボンベをお忘れなく
    • ポンプにせよボンベにせよジテツーを始める前にタイヤ交換の練習はしておいた方が良い
    • 2年半の自転車通勤で通勤中のパンクは1度だけ.無意識にパンクリスクの高い箇所(ガラス片等のゴミの吹き溜まりなど)を回避してるからだと想像
  • 下着,着替えとタオル
    • 着替えのボトムは会社ロッカーに常備*3しているので,トップスだけ持っていく
    • レーサーパンツは下着を履かないので、履き替えのパンツも忘れずに
    • 汗拭き用のタオルは MSRのパックタオル Personalを使用中.軽量かつ吸水性・速乾性に優れる逸品


その他 TIPSなど

  • 自転車通勤中の不測の事態に備えて公共交通機関へのエスケープ経路を確保しておくと安心
    • 例1)自転車を駐輪して電車に乗れるルートを予め確認しておく
    • 例2)タクシーを拾える場所をチェックし,タクシー代の現金を持ち歩いておく
    • 例3)輪行可能な電車区間をチェックし,いざというときは輪行する
  • 会社ロッカーなどを活用して通勤時に携行する荷物量を削減すると楽
    • 毎日重い荷物を背負って自転車を漕いでいると腰痛が怖い
    • 着替え等を普段は会社ロッカーに常備しまとめて洗濯することで荷物量は削減可能
    • セキュリティ施策で会社PC持ち出しが禁止され(自宅PCからリモートアクセス可能になった)て、通勤荷物がぐっと減りました
  • 会社にシャワー施設があるので汗の処理に助かっている
    • 会社でざっと汗を流せます.
    • 職場にシャワーが無かったときは制汗スプレーと使い捨て汗拭きシートで対処していた
  • 無理をしない
    • 疲れているとき,なぜか自転車に乗るモチベーションにならないときは,さくっと電車通勤に切り替えてる
    • 無理して自転車通勤すると,義務感を感じることとなり,結局は自転車通勤が苦痛になってしまう
    • 交通ルールをきちんと守ることも「無理しない」ことの一環.日々の習慣はリスク回避が基本.
  • 自転車保険には加入する
    • 自転車は車両です.
    • 自分が被害者になるケースだけでなく、自分が加害者になることも十分にありえます。賠償額は自動車事故と同じです。
    • 掛け捨ての自転車保険で加害時の対人・対物損害保証や,自分の怪我をかなりカバーできます.
    • 生命保険や自動車保険の特約で,自転車保険相当のものが付いていることもあります.
    • 私は自転車通勤事故の経験はないですが、プライベートで自分の可失ゼロの交通事故を経験してます。いくら気をつけても事故リスクは不可避です

(参考)自転車通勤の労災について

  • 自転車通勤時の交通事故でも「通勤手段申請内容に関わらず」労災は適用されます
    • 労災適用の判断ポイントは「合理的な通勤径路および方法」で発生した事故か否かであり,会社への通勤申請内容と合致しているかどうかは無関係です*4
    • その通勤が社会通念上 自転車を使うことが合理的であれば、原則として労災適用です。
    • 労災適用の判断結果に不服があれば,きちんと理由を問い合せるのが大事
  • 自転車通勤時の事故が問題になるのは、会社に通勤手段を「自転車通勤」で申請していなかったときでしょう
    • 虚偽申請は、当然ながら会社就業規則上の問題になりえます

*1:通勤時くらいしかロード練習時間がとれないため

*2:他人は赤色が後方と思っており,つまり遠ざかっていると思っていた自転車がじつはこちらに突進していることに!!

*3:洗濯は会社近所のクリーニング屋

*4:逆に言うと,会社に自転車通勤で申請していても,一般的に非合理な通勤径路であれば労災対象外となる可能性があるとのこと.道路交通状況から普段と少し違う道を使った,帰り道に少しスーパーに寄って買物した等であれば,一般的には「合理的」の範囲に含まれるそうです