ツール・ド・フランス Stage.14

カテゴリ超級を越えた後にカテゴリ1級のヒルクライムで頂上ゴールという,かなりお腹一杯になりそうなコース.後半戦の山岳ステージということで各チームが勝負に出てきており,今日は最高に楽しめたレースになりました.

 
 
(ここからネタバレ)
 
 
序盤から逃げ集団が形成され,ディスカバリーがその後ろの大集団をコントロールする展開.しかしカテゴリ超級の登りで T-Mobileが大勝負に出ます.ウルちゃんを始め一気にアタックをかける! 各チームのエースがこれに反応.もちろんランスもこれに反応.というか,ディスカバリーのアシストは(他チームのアシストも)全く置いてけぼり!! 今日は気温が高く,暑さに弱いと言われているランスを孤立させる作戦だと思われます.クーラーの効いた部屋で見ている観客としては,エース同士のガチンコ対決という好みの展開になって願ったり叶ったりです.
一方,逃げ集団の中からはスルスルっとトートシュニッヒが一人抜け出します.淡々とハイペースで登って山岳ポイントをゲット.一方,ランスの集団も大激戦.ランス君も勝負どころと思ったか,積極的に集団を引きます.ヴィノクロフ君は遅れ気味.ラスムッセン君もちょっと送れている.バッソ君とランス君はなにやらゴショゴショ内緒話してる.共同戦線か??
そしていよいよ最後のカテゴリ1級.トートシュニッヒ君のペースは落ちずに逃げる逃げる.追走集団のランス君もペースを上げて登っていきますので,続々と集団から脱落者が出てくる.下りで追いついてきたヴィノ君は,そのまま意味不明の猛アタックをしかけるも一瞬で潰され脱落.漢だよ・・・.ラスムッセンもペースが上がらず離される.モロー先生は遥かに後ろ.そしてついにウル君も脱落.ゴール前ではランス君のハイペースにバッソ君もついていけない.そして,最後までタレないランス君が貫禄のゴールです.誰だよ,「ランスは暑さに弱い」なんて言ってた奴は.エースのガチンコ勝負でランスが力でねじ伏せてしまったわけで,かなり勝負が見えてしまった感がありますね.
ステージ優勝はトートシュニッヒでした.ゴールと同時に歓喜のガッツポーズ.そして倒れこんで号泣.34歳ベテランの涙の勝利でした.感情を剥き出しにした,いい走りップリでした.ツールにおけるオーストリア人のステージ優勝は 1931年以来の快挙だそうです.涙の表彰式は非常にえがったです.