mixiの利用規約になんとなくお祭りの香り？？
2008.03.03のリリースにて 4月1日からの mixi利用規約改定がアナウンスされてるんですが，各所からツッコミがたくさんきそうな予感です．
第18条 日記等の情報の使用許諾等
1. 本サービスを利用してユーザーが日記等の情報を投稿する場合には、ユーザーは弊社に対して、当該日記等の情報を日本の国内外において無償かつ非独占的に使用する権利（複製、上映、公衆送信、展示、頒布、翻訳、改変等を行うこと）を許諾するものとします。
2. ユーザーは、弊社に対して著作者人格権を行使しないものとします。
「日記等」ってのがどこまで含まれるのか（アルバムや動画，レビュー等等まで含まれる？）は判らないのですが，
- 株式会社ミクシィは，mixiユーザが投稿した日記等のコンテンツについて，
- プライベート日記／公開日記に関わらず，
- mixiユーザに対価を払わずとも，
- 二次創作物として利用したり，そのまま使ったり，まぁいろんな形態で，
- 自由に日本国内外において広く一般に公開することができる．
- mixiユーザは，その日記等のコンテンツについて，
- 「それって実は俺の日記等じゃん！」って株式会社ミクシィに主張もしないし，
- 「その日記等をそんな風に変えちゃ駄目！」って株式会社ミクシィに文句も言わないよ．
ってことなんですよね．
公開日記については，ほとんどのユーザは「別に勝手に使ってもらっていいよ〜」って言う*1と思うんですけど，“プライベート日記まで勝手に使えちゃう（と解釈できる）”のには「勘弁してくれ」って人が多いんじゃないでしょうかね．
そうそう，この規約は施行前の過去の日記にも適用されるらしいです．プライベート日記にとても人様には言えず，なおかつ個人が特定されそうなことを書いてる人は，対策しておいた方が良いかも．（笑）
（追記）
CNET JAPANではさっそく詳しい記事を掲載していますね．
CNET JAPAN：mixi、4月1日より利用規約を改定--日記などについて著作者人格権の行使を禁止
記事を読んで「そういえば」と思い出した．確かに，以前 livedoor blogや はてなダイアリーでも似たようなスッタモンダがありました．
あの時は，実は別にユーザ側の権利を取り上げようとしたわけでなく，サービス展開上（宣伝目的だったり新サービス開発だったり）ユーザコンテンツやメタデータをサービス側が利用するケースを想定しての規約改定だったと思います．利用規約の文面だけではそのような意図が読み取れなかったために混乱したわけでした．最終的には，補足声明文を付記したり，規約文章そのものを見直したりして，ユーザ側の著作権範囲を明記した上で，限定範囲におけるサービス側権利を延べた規約へと落ち着いたと思います．
たぶん mixiも同じような意図で規約改定しようとしたんだと思うんですけど，やっぱり前述のスッタモンダ時と同じような文面になっちゃったように見えます．せっかくの業界の過去の経験を学習していないようにみえて，他社の事ながら大丈夫かいな？って心配になっちゃいますね．
さらには「Blogサービス上の公開コンテンツの著作権の扱い」だけでもあれだけ議論になったのに，mixiの場合は『「非公開」を売りにしている SNSサービスでの「非公開コンテンツを公開」する権利』という矛盾めいた事柄まで加わって，更に火に油を注いじゃってるるような気が・・・．
いずれにせよ今のところは「ひとごと」なので（笑），生暖かく事態を見守ろうと思います．
（更に追記）
mixiからお詫びとご説明のリリースがありましたね．だいたい皆が思ってた通りの規約改定の意図でしたが「じゃあ誤解の無い様に最初からちゃんと説明しろよ」という話でした．チャンチャン．
特にお問い合わせの多い【第18条 日記等の情報の使用許諾等】に関しまして、誤解を避けるため、当社が想定している具体的な使用について補足説明をさせていただきます。
上記の条項につきましては、ユーザーのみなさまが『mixi』のサービス内で作成した日記、著作物等の情報について、従来どおりユーザー自身が権利を有することに変わりはありません。
また、ユーザーのみなさまが投稿した日記等の情報（公開している自主作成の映像やイラスト、テキスト等）の使用に関しては、当社の以下対応について同意いただくもので、当社が無断で使用することではありません。
- 投稿された日記等の情報が、当社のサーバーに格納する際、データ形式や容量が改変されること。
- アクセス数が多い日記等の情報については、データを複製して複数のサーバーに格納すること。
- 日記等の情報が他のユーザーによって閲覧される場合、当社のサーバーから国内外に存在するmixiユーザー（閲覧者）に向けて送信されること。
なお、ユーザーのみなさまの日記等の情報を書籍化することに関するお問い合わせもございますが、こちらの点につきましても、従来どおり、ユーザーのみなさまの事前の了承なく進めることはございません。
