ただマイヨジョーヌのためでなく

ただマイヨ・ジョーヌのためでなく

ただマイヨ・ジョーヌのためでなく

指輪物語」も読み終わったので,随分前に買って積みっ放しにしておいたランスの半生記を読んでみた.タイトルは英題*1の方がしっくりくると思ったけど,やはり日本ではツールの偉大なチャンプとしてのイメージだから,やっぱりこの邦題の方がイメージしやすいのかな.癌闘病記の形をとってるけど,やっぱりベースは自伝だと思う.癌との戦いが彼の自転車選手としてのモチベーションになっているのは明らかな訳で,彼が「自転車の話じゃないよ」と言ったところで,どうしても自転車の話として読んでしまう.
有名人の自伝としては,読み物としても結構面白い部類だと思う.ディスカバリー(旧 USポスタル)の理論的なツールの戦い方は,癌との戦いの中で学んでいったのかな?という状況が垣間見える.ロードレースの技術的なお話ではなく,人間臭い面のお話も多くて楽しめた.本のデキとしては,平均点以上をつけても良いんじゃないかと思う.

*1:"It's not about the bike."=「自転車の話じゃないよ」