ツール・ド・おきなわ2008 市民レース200km レポート

朝4時起床,天候は雨.それも部屋の中から風雨の音が聞こえてくるほどの強烈な奴.最悪だ・・・.覚悟を決めてレース準備を始めます.

ハンガーノックに陥って奥の登りで遅れてしまった 2007年の反省により,今回はレース1週間前からカーボローディングもしっかりやって,レースに携帯する補給食も増やしました.(結果的にはこれが大正解)

  • 大型ジェルフラスコにカーボショッツを 7本
  • 2本携帯するドリンクボトルのうちの 1本を,カーボショッツ 7本にクエン酸CCDを加えて水で溶いたスペシャルドリンク
  • 残りの 1本は クエン酸CCDを溶かしたスポドリ

オクマのトイレで軽量化に励み,5時にオクマ内のレストランでしっかり朝食(炭水化物&糖質)を食べ,5時半頃にチームカーに自転車を載せてオクマを出発.6時10分頃に駐車場に到着しましたが(前回と同じくらいにオクマを出発したものの,悪天候のために時間がかかってしまいました),雨は降り止まずかなり強い降りっぷりです・・・.市民200kmは序盤の平坦が長いのでアップは敢えてせず.チームメイトの K坂さんと列に並んでスタートを待ちます.HOTジャージ奈良さんは列によって先頭っぽいですね.

6時50分から国際チャンピオンクラス,ジュニアクラスのスタートに引き続いて,7時ちょうどに我ら市民200kmがスタート.例年のごとくいきなりのスピードアップですが,雨天用のエア圧調整を失敗したのかフロントの接地感が無くてかなり怖い.周りでも頻繁に落車が発生しており,今日は慎重に慎重に走ろうと心に決めた.何しろ明日は結婚式.絶対に怪我をすることは許されない.(教会の人からは「怪我をするなら,お尻とか背中とか,写真撮影で絶対に映らないところにしてくれ」とのキツイ指令があったのです.)
集団が落ち着くまでは無理に前方に上がろうとはせず,集団後方や端っこの比較的大人しめのところで様子をみてました.そのおかげか初っ端の本部地区あたりでも大きめ落車が頻繁に発生してましたが,じっくり見て対応できたため自分には大きな影響は無かったです.強いて言えば,1回だけ直前で発生した落車で小さな中切れが発生し,前を追いかけるのに脚を使ったことと,スプリントポイント後のキツめの登りで前走者が何故か単独落車して(路側帯の段差にハマッた?)自転車を当てられたくらいですか.当たりもゆるく転倒もせずに凌げたためメカトラブルは無かったのが幸いでした.ただし,接触の際に口に咥えてたジェルフラスコを丸ごと落としてしまいました.1000円分のカーボショッツと買ったばかりのフラスコが!! ショック!! (幸い,ボトル1本をカーボショッツ7本入りにしておいたお陰で,補給不足にはならずにすみました.ヤレヤレ)
本部地区を抜けて R58に出たあたりからは徐々にポジションを上げて,真ん中より上くらいの先頭が見える位置で走る.周りには 3UPの三上さんや,spacebikeのイケメン店長さんも発見.風雨がますます強まっているのと,逃げが出て集団が安定してきたからかもしれませんが,ペースは昨年と比べてかな〜り遅めな感じです.

ここまでが例年以上にマッタリペースだったからでしょうか.1回目の普久川の登りは例年になく速かったように思います.必死で先頭に喰らい付いて行きましたが,あえなく終盤の下りセクション直前で離されてしまいました.ここを付いてけるようになれば一皮むけると思ったのですが,力及ばず残念です.それでも例年の展開通りならばこの後の奥の登りまでに先頭に追いつけるはず.ペースを落としつつモチベーションを落とさずに追走集団に乗りながら普久川頂上をクリア.ジェントルさんのチームメイトなエスプレッソな皆様に応援をして頂いて力が出ました.TOKの雨の下りの遅さがほんと悲しくなるくらいでごぼう抜きに抜かれますけれど,登り返しの区間で抜かれた人は大体抜き返して,結局は奥の上りの手前で先頭集団に復帰.あー疲れた.もうちょっと楽に走れるようになりたいものです.(苦笑)

そのまま奥の登りは集団の中で終えて,いよいよ海岸線を与那に向かう平坦セクションです.どうやら奥の手前あたりで昨年のチャンプ・高岡さんが逃げてたようで,彼を追走するために集団は一列棒状でかなりペースが上がります.コレに耐えられず中切れしていく選手が多くなってきたため,ヤバ目な選手を発見次第,基本は前へ前へとポジションを上げていきました.しばらくはこの状態のまま平和に進んでいたのですが,集団の中ほどに位置して,ピークのスピードでトンネルに突入したとき,例の事件は起こってしまいました.雨でスケートリンクのように滑りやすくなったトンネル内の舗装でドミノ倒しのように集団落車が発生! 道路一面にコケてのた打ち回っている選手が散らばっている状態です.沖縄の舗装は砂に石灰質(珊瑚)が多いからか,雨にぬれると(特にトンネル内の舗装は)ツルツルになって本当に滑りやすいのです.たまたま僕は落車が散乱するなか無理なく抜けれそうなラインを発見できたため,上手いこと逃げて巻き添え落車を回避することができました.それでも,僕の前後左右で「パシャーン!」「ガシャーン!」と落車する音が続いている状態.とても生きた心地がしませんでした.
トンネルを抜けると無事に抜け出たらしき(もしくはすばやく落車から復帰した)30〜50人くらいの先頭集団がすぐ前方に見えます.自分とはまだそれほどの差もなく,集団もチームメイトの安否確認をしているからかまったりペース.これは簡単に追いつけそうでホッとしました.5分ほど追走するだけで集団に復帰.HOTジャージを探してみると,奈良さんも K坂さんも(落車に巻き込まれたそうですが)無事にこの先頭集団にいるようです.ヤレヤレ.

トンネルからは落車を恐れてか集団のペースは落ちたような気がします.海岸線を平和に走っていよいよ 2本目の普久川の登りです.2本目はおそらく 1本目よりも少しペースが遅いような気がしましたが,それでも弱りきった TOKには耐えられないペースでした.中ほどまではなんとか喰らいつきましたが,徐々に離されてしまいました.85kmの先頭集団にもパスされて,思わずお隣の 200kmの選手に 「サラ脚で羨ましいペースですねー」と愚痴を言ってしまったり.(笑) 目の前が酸欠でチカチカしてきて,この登りは本当に辛かった!!
普久川に続いて高江の登りでもかなり消耗してしまいましたが,一旦仕切りなおして回復ペース走に切り替える.ちょうど後ろからやってきた 85kmエントリーの HOTワタナベ君に「この列車に乗って!」と集団に誘われましたが,とても乗れませんがな.(汗) もう一つ後ろの,200・130・85混成トレインにはなんとか乗れて,前から落ちてくる選手を吸収しながら追走集団を形成します.高江の関門は本当にギリギリっぽかったけど,無我夢中のうちになんとかクリアしていけました.これで去年の 高江関門 DNFの借りはとりあえず返したことになるのですが,まだ先が長いからか不思議と感慨はなかったなぁ・・・.
いやー,でも 2本目の普久川〜高江は来年への課題です! 「勝負どころは源河の登り」とよく言われますが,勝負する資格を得るためにはここをなんとかしないとね!!

高江からは下り基調なのでクラス毎の脚力差があっても回して走りやすい.みんなで声をかけながらローテーションして,なかなかのハイペースで走る.平良関門近辺では前方に見える集団を吸収すべく一気にペースを上げて連結.大集団を形成していよいよ源河の3 段坂に突入〜.しかし源河は甘くないですね.1段目は楽勝で突破できましたが,2段目がこれまでで最高にキツカッタ!! 完全に終わった脚をダンシング(心拍)で無理やり回し続ける感じ.ホントにケツの毛までスタミナをむしられた状態でなんとかクリア.3段目も失速しつつもクリア.散り散りバラバラになったクラス混成集団の真ん中くらいで登り切りましたが,きっと名護までの平坦でキャッチアップできるでしょう.

源河関門を越えるときは,これで完走できる!と小さくガッツポーズ.向かい風でペースが落ちる集団をなるべく前で引っ張るようにして,回しながらペースを上げる.ここまでくると僕ら 200km組は順位を気にする位置じゃないですから,何も考えずに先頭を引けて落チンです.下位クラスの皆さんはなんとなくけん制ムードで大変そう・・・.前にいるたくさんの集団を拾いながら走っていると,気がついたら名護市役所前の直線が近い.ここからは集団の中の 85km・130kmの選手を先に行かせて,周りの 200kmの選手と健闘を称えあいながら,集団の後ろでガッツポーズでゴール(id:takeoekuniさんに目撃されました(笑)). ロードを始めてからの節目となる目標を達成しただけに,ちょっとこみ上げるものがありました.98位完走(5時間52分02秒)とリザルトは誉められたものではないですが,それでも本当に嬉しかったです.

・・・で,ツール・ド・おきなわを完走・ゴールしたので,事前の宣言どおりにそのまま彼女と名護市役所に行って恋人関係をゴール(婚姻届を提出=入籍=結婚)してきました.(笑) 独身生活最後のレースで目標を達成できたので,来年の沖縄は「結婚して遅くなった」と言われないように優勝目指して(爆)頑張ります.(まずは 50位以内を目標にします)