ちょっとドラマみたいな話は,実はもの凄くドラマなお話だった

記事中の「肺がんを乗り越え、」というキーワードが気になって,Wikipediaの井上怜奈の欄を見てみた.

長野オリンピックのシーズン始め、当時40歳代半ばの父を肺癌により失い、日本代表選考争いにも敗れ、一時はスケートを辞めていた時期もあった。スケートを再開し、ペアを求めて渡米した後も苦難は続き、レッスン代と生活費捻出の為、土産品店でアルバイトをしていた。充分な衣装代も無く、自身の裁縫による衣装で出場した大会もある。渡米後、肺がんに罹患するが、幸いにも抗がん剤治療をもって完治する。この治療も入院することなく通院で済ませ、抗がん剤の副作用に耐えながらアルバイトとレッスンを続けた。この通院治療中のレッスン中、誤って落下し頭蓋骨を骨折。一時は意識不明、前歯をほとんどなくすという大ケガをし、後遺症で心的外傷後ストレス(PTSD)に悩まされ、更には卵巣を片方破裂させて卵巣摘出する事態となり、辛い闘病生活を送っている。しかし、井上は終始一貫病気などを一切言い訳にせず、練習・競技に打ち込んだ。そんな井上を理解し共に競技生活を歩んできたのが、現ペアのボルドウィンである。

「ほぼ日」の刈屋アナのインタビューでもちょっと取り上げられていました.

・・・「ちょっとドラマみたい」なんてもんじゃない,まさに人生が壮絶ドラマじゃないですか!! まさに超一流のアスリートの行動.「がんからの生還」という意味ではランス・アームストロングに通じるところもありますが,生い立ちからがん生還後の競技人生まで含めた逆境ぶりは,彼を遥かに上回っています.彼女の生き様を見ていると,軽々しく「仕方が無い」とか「頑張ってる」みたいな,周囲の環境のせいにする発言はできないですね・・・.
改めてボールドウィンの「彼女のことをすごく尊敬している。」という言葉の深みを感じました.