戦場のアリア

TOK2006-05-03

立川にシネコン形式の映画館があるのは知っていたのですが,初めて行ってみました.特に上映作品はノーチェック.その時やってる映画で良さそうなのを見てみよう・・・という軽〜いノリ.CinemaCity2の上映リストでピピっときたこの作品をみてみました.

すげー良かったです.単に叙情的ではない,戦争映画の佳作だと思います.舞台が第一次大戦時のフランス北部戦線ということで,中学校の教科書を紐解いて,ドイツとフランスとの領土の奪い合いが行われていた地域という歴史的背景を思い出した上で鑑賞したほうがいいかもしれない.
パンフレットには「第一次大戦中の西部戦線。クリスマスイブの夜だけ戦いを休止したドイツ、イギリス、フランスの兵士たちのイブの一夜を描いた感動作。」とストーリーを記しているけど,実はクリスマスイブの奇蹟の夜の後からがこの映画の本番です.当時の兵卒の中に流れる厭戦ムードと軍上層部との温度差が描かれていく辺りからがとても面白かった.お互いに敵軍兵士の人間性を知った彼らのその後の運命を思うと,とてもハッピーエンドには思えませんが,でも彼らにとってはそれで真にハッピーだったのだと思います.
このお話を発掘してきて,歌声の吹き替えキャストに世界的なオペラ歌手を捕まえてきたクリスチャン・カリオン監督の技あり一本! という印象でした.